サラセニア(解説板用)

サラセニア(解説板用)
ラッパ状の全体が捕虫袋になっており、内側には下向きの細かい逆毛が生えています。そのため落ちた虫は這い上がれずに息絶えます。捕虫能力は非常に高いサラセニアですが、実は消化液はほとんど分泌されていません。雨水が溜まった時などに内部で繁殖したバクテリアが虫を分解・吸収します。しかし全て無くなるというわけではなく、養分だけが吸い取られるシステムのようで、枯れた葉を切り取りタテに割ると、左側の絵のような虫の亡骸がびっしりと詰まっているのが確認できます。

種類によっては花のようにも見えるサラセニアですが、本物の花も一見の価値があります。ものによってはテントのような、若い柿の実のような姿をしていて、虫が動き回って出ていくまでの間に確実に花粉を身にまとわせる形状になっているのです。春から初夏の花のシーズンに見かけたら、是非観察してみてください☆

◯カナダ東部からアメリカ南部の湿地に分布。8種類。園芸品種は多々ある。
植物公園温室用展示ボード/全体図線描
植物公園温室用展示ボード/捕虫シーン